2012年8月26日日曜日

FA:United 5に参加する。



FA:United 5に参加する。

ニュージャージー州ホイッパニーへ


今回はFur Affinity公式イベントFA:United 5(以下FA:United改めFA:U)に参加してきた。
小さなイベントではあったが、とても有意義な時間を過ごすことができた。
内容は薄いが、小さなレポートしてお伝えしたい。

FA:U記念撮影の様子

FA:Unitedとは?



FA:Uはケモノ系大型交流サイト、Fur Affinityの公式イベントである。開催は今年で5年目。個人としての参加は今年で3回目となった。

FA:Uは小~中規模のイベントである。前年のFA:U 4には総勢531が参加した。これは前回記事でお伝えした Anthroconの約1/10である。(Anthrocon2012は参加者5,179、世界二位のケモノイベントFurther Confusion 2012は参加者3,021である。備考までに日本で行われたケモコン2011の参加者は400である。)

そんな訳でコンベンションの規模を考えると他のイベントにはやや見劣りしてしまうが、ケモノ系SNSサイト最大手であるFurAffinityの影響を考えるとまだまだ伸び代はありそうだ。また、大手イベントでは中々難しい、まったりとした時間が過ごせるのも大きな魅力と言えよう。


ニュージャージー州へ


今回は久しぶりに車での参加である。マサチューセッツ州ボストンからニュージャージー州ホィッパニーまで約5時間の旅路だ。ちょっとしたロードトリップである。


東海岸だけあって緑が濃い


今年は前年とは異なり、ニュージャージー州ホイッパニーのホテル・マリオットにてイベントが執り行われた。このホテルはやたらゴージャスで、綺麗な内装と細かいサービスがやたらと目立った。よくこんなホテルで着ぐるみいっぱいのファーリーイベントを行おうという発想に至ったものだ。


ゴージャス

やや場違いなムードが否めない……


ディーラーズルーム



ディーラーズルームの様子
ディーラーズルームは特筆するところもなく相変わらずといった具合であった。頒布物は同人誌、バッジ、イラスト、CD集、ぬいぐるみ、着ぐるみ備品や着ぐるみグッズなどが多い。

珍しい所では「ケモノ刺青」なども売っている。これは実際に彫り師がディーラーズルームにテーブルを構え、彫り物を施してくれるという趣向。アメリカのタトゥー・ポリシーでは、州によって彫り師のライセンスが違うのでニュージャージー州出身のこの彫り師に刺青依頼できるのはこのイベントだけといえる。(どうやらイベントによっては『非合法ケモノ刺青師』が居るようだが……。)

The Zoo

この時には人は居なかったが、後に騒がしいほど一杯になった

このイベントには、Anthroconと同じく交流スペース(いわゆる”The Zoo”)が設けられている。余談だが、The Zooはファーリーコンベンションには付き物だと思っていたが西海岸最大手のイベント、Further Confusionには見られなかった。イベントによりけりなのだろうか?

今回ほとんどの時間をこのThe Zooで過ごすこととなった。確かにディーラーズルームやパネルを回るのもコンベンションの魅力の一つなのだが、流石に2年も3年もイベントに参加するとディーラーズルームばかりをうろつくのも煩わしくなってくる。


今回はあまりうろつくのではなく、テーブルに座って黙々と絵を描いていた。アーティストと呼ばれるにはあまりにも未熟だが、それでも絵を描いているとチラホラと人が寄って来て話しかけてくれる。



友だちになった子にバッジを描いてあげる


今回のイベント中に約20点ほど絵を描いた。内多くはその場で知り合った友達に描いてあげたものである。中にはコミッションという形で依頼を受けたものもあった。全く嬉しい限りである。
突いてはダメ

FurAffinityでは時同じくして「ジョーズ・ウィーク」に突入しているらしく、マスコット的にジョーズ風船が颯爽と登場。突くと怒られた。


パレード



FurAffinity並びにFA:U公式マスコット、フェンダー君

パレードも他のイベントに比べるとやや小規模。先頭に立つのは勿論FurAffinity公式キャラ、フェンダー。

皆で記念写真。晴れてよかった

SPCA

SPCAの車両

イベントには警察が……というわけではなく、これは動物保護警察、SPCA(Society for the Prevention of Cruelty to Animals)の車両。FA:U でもAnthroconと同じく寄付金を募り、毎年この動物保護団体の方々に寄付している。不当な扱いで虐げられる動物たちを救うのが彼らの主な役目だ。

コン・スウィート


ここはコン・スウィート(コンベンションスウィートの略)。イベントによってはホテルのスイートルームを貸し切り、参加者に開放する。部屋には大量のお菓子とドリンクがあるのが常だ。

コン・スウィート入り口にはでっかいポスターが貼られている

バケツの中には山のようなキャンディが……

お菓子はとり放題。油っぽい。

バスタブの中にはドリンクが
 友達自作の特製ドリンク、「レインボーダッシュ・めちゃくちゃ取得!」もご馳走になった。(後にバッグの中にこぼしてぐちゃぐちゃになった。) マイリトルポニー(通称MLP)のキャラはイベントの随所に見られ、ブローニー(MLPのファンの総称。Brother+PonyでBronyなのである。)の影響力の強さを感じた。

「レインボーダッシュ!めちゃくちゃ取得」!

「この時間のかかる十分なウィル!あなたの20%のクーラーを作る!」

余談だがこのMLP、本当に急速な勢いで成長している。先月にはMLPオンリーイベントが開催されたほどだ。ブローニーの数も増えている。有志が鋭意製作中のMLP格闘ゲームのベータ版もイベントのゲームコーナーにお目見えした。素晴らしいクオリティである。


アップルジャックvs.ラリティ!

かくいう自分もそそのかされてトワイライトを描いた

残念ながらまだ日本には未上陸だが、動画サイトなどで有志が日本語字幕をつけたものをアップロードしている。興味がある方は是非見て見ることをオススメする。パワーパフガールズ等を手がけたローレン・ファウストの作品なので、一度ハマれば「めちゃくちゃ取得」なことは間違いない。

閉会式


さて、FA:U5の総参加者数はトータルで629であった。前年を100人近く上回る大きな成長である。
閉会式の様子

余りにもの寄付金の多さに、SPCAの皆さんが思わず涙


今年は寄付金も去年を大きく上回った。集まった寄付金は総計で$8,076(60万円)にも及ぶ!全くファーリーの懐の深さには毎度驚かされる。

実は寄付金は$7500止まりだったのだが、閉会式で「ドラゴニア(Fur Affinityの管理人)の腹踊りが見られるなら$100寄付する!」という声がどこからか上がり、瞬く間にその声が会場を包んだ。参加者達は更に寄付金を上乗せして、ドラゴニアの腹踊りを熱望した。暴徒と化した参加者たちに対して、ドラゴニアには最早拒否権は無かったのである……。


3,2,1せーの!!


「この動画はすでにYoutubeに上がっていることだろう」との発言通り、ドラゴニアさんの腹踊りはすでに電子の海へと放流されていた……。



最後は全員でJourneyDon't Stop Believin'を大合唱してFA:U 5は無事閉幕した。


おまけ


というわけでイベントそのものは閉幕したわけだが、そのまま解散というわけではない。イベントの熱過ぎ去らぬファーリー達はそのままホテルにもう一泊して"Dead Dog Party"と呼ばれる後夜祭を行うのが常だ。

夜になるとホテルを象徴するようなガラスのオブジェが素敵 
もっとも、今回のイベントはやや小規模だったので自分はその場で知り合った友だちと一緒に、ただひたすら絵を描いていた。以下にそのいくつかを引用しておきたい。

水火炉猫君に描いたバッジ。漢字が使いたかったらしい

Ke.Ke.ちゃんに描いてあげたフルーツバット
Blarmajinさんに描いてあげたサーガル(?)

総評

今回のイベントは、イベントそのものよりもイベントに集まってくるファーリー達との交流が印象深かった。(その為レポートの内容が薄いのは申し訳ない限りだが。)今回は特にコンベンション初参加の人たちも多く、そういう人達の目を通して新鮮な視点でイベントを見ることができたのがとても楽しかった。

またどっしり腰を据えて絵を描くことができたのも大きい。普段不精な自分としては絵を描く機会も少なかったが、人との交流を通して絵を描くことが出来るのだからこれ以上やる気が沸くことはない。絵は上手い下手ではなく、コミュニケーションの為のツールなのだ。今回のイベントを通して改めてそう認識させられた。


来年もまた来るぞー